スティーリー・ダン (Steely Dan) は、アメリカのバンド。バンドのスタイルだが、事実上ドナルド・フェイゲン (Donald Fagen) とウォルター・ベッカー (Walter Becker) のデュオといって良い。
・1972年発表のデビュー・アルバム「キャント・バイ・ア・スリル」からシングル・カットされた「ドゥ・イット・アゲイン」は全米6位の大ヒットを記録、スティーリー・ダンは幸運なスタートを切った。
・1974年発表のアルバム「プレッツェル・ロジック」からシングルカットされた「リキの電話番号」は全米4位の大ヒットを記録、スティーリー・ダンの名声はますます高まる。
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以降はスタジオ・レコーディングのみの活動に専念、トム・スコット、ラリー・カールトン、チャック・レイニー、バーナード・パーディー、スティーヴ・ガッドら主にジャズ・フュージョン系の売れっ子ミュージシャンを多数起用し、クロスオーバー的な洗練された音作りを指向するようになる。
1977年発表のアルバム「彩(エイジャ)」は全米3位、200万枚を売り上げる大ヒットを記録した彼らの代表作である。東西の一流スタジオ・ミュージシャンを贅沢に起用して洗練さを極め、グラミー賞最優秀録音賞を獲得するなど、評論家からも絶大な支持を受け、スティーリー・ダンの名声を決定的なものにした。
1980年発表のアルバム「ガウチョ」を最後にスティーリー・ダンすなわちベッカーとフェイゲンのコンビは活動を停止する。「ガウチョ」も前作「彩(エイジャ)」に匹敵する大ヒットを記録、高い評価を獲得した。それから、長い休止期間に入る。
1982年にドナルド・フェイゲンはソロ・アルバム「ナイトフライ」を発表。スティーリー・ダン時代のサウンドにさらに磨きをかけ、以前に劣らぬヒットと高い評価を獲得した。
2000年、スティーリー・ダン名義としては「ガウチョ」以来20年ぶりとなるスタジオ・レコーディング・アルバム「トゥー・アゲインスト・ネイチャー」を発表。全米6位の大ヒットを記録し、同年のグラミー賞では最優秀アルバムをはじめ4部門を獲得、「業界受けするアーティスト」といわれるスティーリー・ダンの名声が未だ衰えていないことを見せつけた。
2001年にロックの殿堂入りを果たした。